2010年2月9日 留めない振袖

明日2月10日(水)の毎日新聞・関西版の夕刊を是非ご覧下さい、、、ご笑読下さい。

前月は2010/01/13(水)「留めない振袖」
今年も成人式の季節が巡ってきた。私も来日して20年を経て、やっと、いろんな物が見えてくるようになった。
日本の成人式で連想するのは、やはり振り袖姿の女性たち。長い袂(たもと)を垂らし、喋々(ちょう、ちょう)のように振る舞う姿は、花畑で夢心地の気分に浸っているかのようだ。
この季節に、来日した知人を街中に連れ出すと、必ずや夢中になって写真を撮り始める。「ビューティフール! トレージョリー!」。彼らは、初い初いしい女性の斬新な髪形や組み合わせに、目は釘付になっている。
結婚したら袖を切って留め袖として着ることを昔ほど重んじる必要がなくなってきたのか、振袖は今や思い思いの演出を楽しむ衣装になりつつあるのかもしれない。
いつの間にかウェディングドレスのように一度きりの晴れ着になり、華やさも一層増したようだ。
自分の若々しい姿を思い通りにデザインできるから、「楽しい! 着たい! 一度だけだから!」。そういう意味で振袖は伝統的な着物を身に着けるのとは気分も異なるのではないだろうか。
歴史や伝統をおざなりにすることはないが、振袖の特性を存分に楽しみながら、自分をデザインすれば良い。その楽しみを体験するうちに、新しい自分を見出す扉がまた一つ増えていることに気づくかもしれない。

2009/10/07「月にウサギがいない」

2009/11/04「内股?外股?」
2009/12/02 「着物の下には」

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